TechとPoemeの間

Qiita に書かないエンジニア業の話

『ライティングソフトウェア』システムアーキテクトの新しい "Must Read"

ライティングソフトウェア | Juval Loewy, 株式会社ロングテール 長尾高弘 |本 | 通販 | Amazon を読んだ。とても良かったのでメモ。

「システムデザイン」と「プロジェクトデザイン」

本書は、システムアーキテクトの責務を「システムデザイン」のみならず「プロジェクトデザイン」までと論じているのが特徴だ。全体のページの 1/3 が前者、2/3 が後者を占めている。
システムアーキテクトがプロジェクトデザイン (プロジェクトマネジメントではない) までを責務とするべき理由は、本書の第6章で述べられている。マズローの欲求階層説を引き合いに出しつつ、システム開発プロジェクトに於いて、システムデザインの健全性の土台にはプロジェクトが時間、人的資源、リスク管理の観点で健全であるという説明は納得度が高かった。プロジェクトを構成する工程の依存関係やリスクの評価、工程を圧縮する判断はアーキテクチャを始めとする技術的判断が根拠となるため、アーキテクトの果たす役割が重要となる。

根拠のあるプロジェクトコミュニケーション

本書で紹介されている「工期・コスト・リスク」のトレードオフ上の選択肢を複数提示するプロジェクトデザインの方法は非常に具体的だ。
本書に書かれているようなことを意識せずに10年近くこの業界で生活していた自分に強い危機感を覚えつつ、今後の仕事の引き出しにしっかり加えたいと思った。 一方で、この書籍に記載されているシステム構築の前提は「プロジェクト型の開発」であり、いわゆる仮説検証によるプロダクト価値探求を行うプロダクト開発の考え方とは異なるので、自分の置かれている仕事のコンテキストで適切な適用ができるように取り組みたい。


もうちょっと詳しい読書メモ、考えたことなどは適宜更新していきたいので、以下の Scrapbox に。

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