TechとPoemeの間

Qiita に書かないエンジニア業の話

2021年と, これから

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振り返ると、人生としては楽しかったが、仕事だけに着目すると大して進捗ないのに慌ただしかった2021年だった。振り返りつつ、来年以降どう生きていこうと思っているのか書く。

 

1,2月

CADDi にいた。

引き続き採用活動やマネジメントも担いつつ、前年末くらいから新しいシステムの立ち上げを始めたタイミングで、 Rust ではなくてサーバーサイド Kotlin で API を作ろうということでフレームワークを選定したり、アプリケーションの下地を作ろうということで久しぶりにゴリゴリとコードを書いていた。

Rust についてカジュアル面談で頻繁に訊かれる質問と、それに対する個人的な回答 - CADDi Tech Blog という "やや煽り気味" の記事を表向きには書きながら、仕事では Kotlin を書き始めていたので、そのことも Tech Blog に載せなきゃな、とずっと思っていたのだが、言語選定という "可燃性" のある話題をいろんな方向に配慮しながら書くのは年に1本が限界だったなという感想…。きっとそのうち CADDi の誰かが書いてくれるはず。

3月

育休をとった。

息子が生まれたのは去年の夏だったのだけど、CADDi を含む世の中の大抵の会社に於いて育児休業は「その会社で働き始めてから1年間は取得できない」という規定があって、自分の場合はその期間が明けるのが2020年3月だった。

実際に夏に息子が産まれてから、在宅勤務もあって育児には目一杯取り組めていたのだけれども、4月から通わせる保育園も決まっている中で、子供とじっくり過ごせる時間が少なくなるかもという不安を抱えていたのが、1ヶ月でも育児休業を取ろうと思った一番の理由だった。今になって、今は今でやろうと思えば子供との時間は目一杯作れるだろうとは思うし、実際に最近でもコードも書かず技術書も読まずに息子と戯れて終わる幸せな休日は多い。それでも、仕事を一切忘れて息子と過ごす1ヶ月間は本当に楽しかったので、休暇取れてよかった。

職場に穴を空けるという意味では、昨年12月に EM の Ken Sato さんが加入してくれたことで色々と我儘を言えたりお願いをできたのが大きかった。後に自分が CADDi を退職したのも含めて、彼にはめちゃめちゃ負担をかけたと思うので感謝しかない。 (退職に関しては4月に入った じろーさん  も!)

4,5月

復帰した。

と同時に、「自分のキャリアの方向性」という、以前まではそれほど考えてこなかったことが気になったり、迷ったりするようになった。

後に Podcast でも話しているのだが、特にこの時期は自分が「マネジメントをする立場」と「ソフトウェア開発者の立場」のどちらにどう比重を載せているのか分からなくなっていて、どちらかに寄せ切ることもうまくできず、その中で自分の気持の整理がつかなかった時期だったように思う。その理由は自責も他責もいろいろ考えられるし、「いやそれをなんとかして自分の中で割り切って成果出せよ」と言われればそれがゴモットモなんだけれども。そんな時に「マネジメントのロールを強く必要としている」「EM 一本でジョインしないか」という誘いをもらったのはひとつの転機と感じて、会社を移るという決断をした。

6月~10月

ココペリ という会社にいた。

入社にあたって考えたことは以前ブログに書いたとおりで。

t-and-p.hatenablog.com

やってみて、EM の仕事に注力するからこそできることも見えてきたし、Control せずに Influence するみたいな仕事も面白いと感じていた。

そういえば、この頃に野良 Podcast を始めた。日々の仕事で感じたことを抽象化しつつ喋る、という取り組みをすることで、ネタが見つからなくなるということが、日々の仕事の振り返り、抽象化不足だと気づけたりもした。

open.spotify.com

じゃぁなんで辞めたのという話で表向かって書けることはあんまりないのだけれども、多少なりとも意気込んで入った会社を5ヶ月で辞めるつもりは自分もなかったので、残念というのが正直な気持ち。Podcast も、EM であることを自分の意志で辞めた瞬間に何も話せなくなってしまい、収録を止めた。未公開エピソードが1つだけあったりするので、それを公開させるところから、ちょっとずつ収録も再開するかな…

11月と今

そのような形で残念ながら退職をするという話を何人かの知人にした際に、本当にありがたいことに、「手伝ってくれ」と声をかけてもらえる機会に複数恵まれた。声をかけてくださった方々それぞれに、自分の今のいろいろな迷いも理解していただいた上で、現在はその中のいくつかの企業と、業務委託または契約社員という形で関わらせてもらっている。

去年まで、というか今年の10月までの自分は「1つの企業のコンテキストにどっぷり浸かる」ことで価値を出してきた身だったし、そうでもしないと価値は出せないと決めつけている部分があった。それゆえ、「複業」とか「パラレルキャリア」というものは全く想像がつかなかった。

偶々そのような働き方を実践してみたことでの発見もあるし、もどかしさや戸惑いも当然ある。そもそも自分が実際にどれだけ価値を出せているかも自信がないけれども、やってみれば出来ないことはないし、自分の中で様々な会社の取り組みやあり方を相対化して捉えられることを強みとできているのが良いところ。一方で、当然ながら稼働時間の制約があるのでイメージしたアウトプットや貢献が出来ないことがあるのは事実だし、実際に一緒に働いている人々に気を遣わせているのかなと思うことも無いわけではなかったりする。

これから

複数の企業に関わっていると書いたが、特に組織周りの仕事をさせてもらっている企業では「種蒔き」の段階の仕事が多いので、それらが実を結ぶような2022年に出来たらよいと思っている。来年は何かしらを自慢できるようになっていたい。

今のような働き方をどれだけ続けるか、良くも悪くも決めていない。足元で大きく困っているわけではないけれども、本気で何らかの成果を出すために1つの仕事にフォーカスしたくなる時が来るんじゃないかな、とも思っている。その時が来たら考えたい。

結び方が難しいけれどもそんな感じで。